Cobalt's Movie Log

映画鑑賞の感想など

映画「ドクター・スリープ」を鑑賞

お酒を飲まなくなってから、最近はよく仕事帰りに映画館へ行きます。

 

梅田はたくさん映画館があって、寄り道には便利です。今週はドクター・スリープを観ました。

 

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観に行く前に、シャイニングのラストシーンがどんなだったか忘れていたので、オンデマンドで観てから行きました。そうそう、ジャック・ニコルソンの最後はあれでした。続編は、あのおかしなホテルがどうして生まれたのか、成長した息子が歴史を掘り起こす、というストーリーだろうと勝手に予想しました。そんな続編を40年後につくる意味なんかあるのかなあと、全く期待しないで観に行きました。

 

しかし、さすがスティーヴン・キングの小説です。見事に私の予想を裏切っていて、とても面白い映画でした。同じく古い映画の続編「ターミネーター・ニューフェイト」はダメダメでしたが、この映画は続編というより独立した作品でした。シャイニングと話はつながっていましたけど、ストーリーは全くの別物。でもシャイニングは観てから行ったほうが良いとは思います。

 

主演のユアン・マクレガーは、スターウォーズのイメージが強い俳優でしたが、この役にすごくマッチしていましたね。黒人の女の子や、敵役の女優の演技もすごくよくて、ハラハラしながら観ました。上映時間は長めでしたが、話に引き込まれてあっという間でした。断酒をしているので、お酒のシーンもかなりリアルに感じましたし。

 

映画「IT」の記事でも書きましたが、スティーヴン・キングは心に傷をもったり、悩んでいる人を描くのがうまい作家です。アメリカという国は、他の国よりも努力次第で成功できる可能性が高いところだと思いますが、すべての人間が競争で勝てるわけではなく、やはり弱い立場の人、競争に疲れた人もたくさんいるわけです。しかし世渡りが下手で不器用だとしても、正しく生きようとする人がたくさんいて、それが無茶苦茶なことばかりするアメリカという国を嫌いになれない理由なんですが、スティーヴン・キングの小説はそういう人の物語が多いように感じます。

 

日本人もそういう価値観の物語が好きですが、小説ではなく漫画で描かれますね。アメリカのコミックは日本のように多様化している表現手段ではないので、小説がその役割を持っているのだなあと思いました。そういえば最近、海外の娯楽小説を読んでません。何か面白い海外小説がないか、本屋で探してみようかな。