Cobalt's Movie Log

映画鑑賞の感想など

映画「THE CROSSING 香港と大陸をまたぐ少女」を鑑賞

「THE CROSSING 香港と大陸をまたぐ少女」という映画を観に行きました。

会社帰りに梅田で観ましたが、観客は四人だけ(笑)すぐに上映が終了しそうです。

THE CROSSING 香港と大陸をまたぐ少女 : 作品情報 - 映画.com

 

どこに興味を持ったかというと、深圳と香港を行き来するという設定です。香港へ行ったのはもう随分前ですが、ここ十数年、香港返還や深圳の経済発展、日本への中国人観光客の増加など、中国の変化を身近に感じてきて、その中国の若い世代をどのように映画で描いているのか、興味がありました。

 

主人公の女の子が友達と北海道旅行をしたくて、旅費をためるために、iPhoneの運び屋をするという設定なんですが、親との複雑な関係や、友達の彼氏との関係など、しっかり青春ものとして仕上がっていました。映像の仕上がり、若い俳優の演技もよくて、映画の完成度は高かったと思います。いろいろ賞にノミネートされているのも納得です。

 

しかしながら、あまりにも話が綺麗にまとまり過ぎていて、これって本当に中国のリアルなのだろうか、ファンタジーじゃないの?という疑問を抱きました。若者の反抗を描きながらも、中国っていう国も実はいい国なんだよ、って宣伝されているような気がしました。

 

まあ私の中国に対する偏見なのかもしれませんし、中国人や台湾人が日本のアイドルが出る映画を観て、日本ってこんなにいいひとばかりなんだ、と勘違いする逆バージョンかな。

 

でも、日中の政治的な関係とは別にして、中国人が日本へ大量に観光に来ているというのは事実だし、観光客は楽しんで感動して帰っているので、小さな幸せや楽しみのために、目の前しか見ていないというのは、どこの国も同じなんだろうな、ということは思います。

 

ドキュメンタリーっぽいリアルさを期待していましたが、庶民的なアイドル映画を観た感じ。星は3.8くらい。